台湾観光協会大阪事務所が主催する観光セミナーが9月18日、福岡市で開催された。九州に拠点を置く旅行代理店を対象に、台湾へ空の便を運行する航空会社がPR活動を行い、顧客の新規開拓等の戦略を立てるのが狙い。福岡市内のホテルで開かれ、旅行代理店職員、旅行業界関係者ら約80名が出席した。
台湾観光協会大阪事務所の王沁柔シニアマーケティングマネージャーは「インターネットからの予約も進んでいるが、顧客が実際に旅行会社に行き、コミュニケーションを取りながらプランを練るというのも重要な行程」と指摘。「いつの日か、福岡−松山線が開通することを期待したい。台湾国内空港の松山空港を利用する福岡便が出れば顧客の利便性は更に高まる」と話し、出席者の多くが同調した。
プレゼンテーションでは、中華航空の大野久美子旅客営業課長が「今年3月から福岡−台北便がダブルデイリー化となり、鹿児島−台北便も定期便として就航。九州から台北への便が増便になったことで、福岡、宮崎、鹿児島からのバリエーションが増えた」と強調。長栄航空の甲斐美穂子氏は「台北に向かう便は昼出発で、朝は時間に余裕を持って空港に行くことができる。帰りも午前11時すぎに福岡に到着するのでゆっくり自宅に戻ることができる」と自社の優位性をアピールした。主催した台湾観光協会大阪事務所の王紹旬所長は「今年は九州キャンペーンを重点的に取り組み、オープンスカイを契機に便も増えた。今後も新しいプロモーションの方法を考えたい」としている。
セミナー後に開かれた懇親会では、台北駐福岡経済文化弁事処の曽念祖処長が「鹿児島−台北を結ぶ定期便の就航、九州新幹線の開通等で九州と台湾間の人的往来は大幅に増加した。旅行業者、報道関係者の皆さんの尽力の賜物だ」と業界関係者の労をねぎらった。